★episode.010 「無知との遭遇 Part.2」

何年前の出来事でしょうか…。


木曜日の晩だった様に思います。
お客様を送り出し、いざ店に帰ろうとしたときの事です。
ビルの前でジーパンをはいた若者二人が、こちらを見ながら何か会話をしています。
その後2人は私達の後を付いてきて、お店に入店されました。
女の子のお客様かな?と思い「どの子をお呼びすれば宜しいですか?」と尋ねたところ、
「前のお店で断られたんですが、ここで飲んでも宜しいでしょうか?」と。
怪しい感じではなかったので、「良いですよ!」と快く来店を受け入れました。


まぁ〜、一見さんですから、どのようなお仕事をされているか気になりますよね。
サングラスをお掛けになった方は、東京からおいでになり、100人の集団で大阪に来ているらしいのですが、大人数のため、キタとミナミに分かれているらしく、最終的にはミナミへ集合するとの事です。
明日、大阪城へ行くんですと、それだけしか仰いませんでした。
肝心な正体はハッキリとは言わなかったので、大阪城の修復工事の方かと…。
深追いもそこそこに、合流までもう少し時間があると言う事なので、ミナミの知り合いのスナックへ行きませんかと、彼を誘いました。


スナックに到着するや否や、マスターは彼の事を一発で分かったみたいで、この歌を歌えば分かりますよと、耳打ちしてくれました。
カラオケのテロップには「浜田省吾」とでていたのですが、私はちんぷんかんぷん。
新国劇の「島田正吾」さんなら分かりますが、浜田省吾さんと言われても…。


楽しい時間を過ごせた御礼として、良かったら土曜日のコンサートにご招待させてくださいと仰ってくれました。
しかし、この時点でも?なので、お断りしようとも思いましたが、せっかくなのでお店の女の子と4名で、大阪城ホールへ。
もの凄い行列とは別に、関係者入り口を通して頂き、そのまま楽屋がある地下の部屋に。
公演前にも関わらず、「今日は楽しんでください!」と丁寧にご挨拶に出てきてくれました。
コンサートが始まると凄いパワーで圧倒され、本当に良い曲で感動しました。
そこでやっと有名な歌手の方なんだと認識できました…。


有名な方だと分からず飲みに連れて行った顛末がこの様な事に。

こういう出逢いも新地ならでは、と感じた出来事でした。